土壁と野菜と自分。
先週は僕んちに友達が遊びにきて、土曜日は名古屋でのお話会
(後日アップします!)
今日はあわて長野へ帰った。写真展の準備があったから。
来月10日からの、飯田・バオバブでの写真展。ただ額におさめて展示するよりも、
自分で額を作ってしまおうと思った。
で、ただの額では面白くないから、自分で土壁をこねて作って、
写真×土壁 旅と左官のコラボレーション
をやってみたい!と思った。
一度そういったことを思いつくと、心のドキドキワクワクは止まらなくて、
その事で心がいっぱいになって、バイト中も、食事中も、はたまた夢の中でも、
気付いたら土壁のことしか考えられなくなってた。
そんなこんなで、色々お世話になっている大工のWさんに協力してもらって、
土壁の塗り方を教わった。
まず、家で使っていないヨシズを長方形(黄金比)に切って、
動かないように薄い貫を打ちつけた。
できるだけ廃材で作ろうと、家の周りにあるもので下地を作った。
そして土壁の準備。
土・藁・砂を混ぜて一年近く寝かしたものを、スコップで掘り起こす。
これは左官用の土で、Wさんに分けてもらった。
別にその辺にある粘土質の土でも構わない。
土に水を入れ、藁スサをダマにならないようにパラパラと入れる。
これは、つなぎの役割をしてくれる。一般の住宅に土壁を塗る場合いは、
ここに「つのまた」とよばれる海藻糊を入れるが、
そういった強度は今回は求めないので省いた。
混ぜてるととにかくよく粘る。一年間寝かしている内に土が発酵して粘りが出たから。
こねてるうちになんとも懐かしい気持ちが蘇ってきた。
こねあがったら、素手で一気に塗ってゆく。一回仕上げ。
ヨシズに擦り込んで、5ミリくらいの土を塗る。
泥遊び・・懐かしい気持ちは子供の時の泥遊びだ!
夢中になって遊んだ記憶が蘇って、身体がカッと熱くなった。
コテを使わないで、素手で微妙な模様をつけたり、
はたまたハケを微妙に水で湿らして、落ち着いた壁の感じを演出したりした。
左官仕事は誰でも楽しめる反面、もの凄く奥が深くて面白い。
壁の色や素手の模様一つで、壁の印象をガラッっと変えてしまう。
日本庭園や空間芸術の類だと自分は思う。
まぁ仕上がりは実際に見ないと分からないので、とりあえずこんなもんで。
これに天竜川で拾った流木を足につけて完成予定。
これと同じものをあと2つ作る。
壁ができてそろそろ帰ろうと思っていたら、隣の畑で働いていたお婆さんが、
「きゅうり余ってない?よかったらどうぞ。」
なすときゅうりを沢山持ってきてくれた。ありがたい。
虫食いはあるけど、新鮮でまだトゲがピンピンに尖ってた。
野菜も土からできてるんだ。
そしてその野菜は、自分の心と身体を作ってゆく。
土壁と野菜がダブって見えた。
そうか・・自分も土なんだ。
身体の中の土くれが、自分にそう語りかけた。
土が血に溶けて、それが自分の身体をグルグル回ってるんだ。
土と野菜と自分が重なって、一つになって嬉しくなった。
空を見上げると、東の空にまぁるい月。
月の柔らかな青に包まれてゆく。
ふぅーーー・・ゆっくり深呼吸。
柔らかな青と、土くれの身体が混じり合って、秋の夜に溶けていった。
自分とは「自然」の「分身」のこと、
日々の暮らしの中で、それを体感できることが嬉しいと思った。
(後日アップします!)
今日はあわて長野へ帰った。写真展の準備があったから。
来月10日からの、飯田・バオバブでの写真展。ただ額におさめて展示するよりも、
自分で額を作ってしまおうと思った。
で、ただの額では面白くないから、自分で土壁をこねて作って、
写真×土壁 旅と左官のコラボレーション
をやってみたい!と思った。
一度そういったことを思いつくと、心のドキドキワクワクは止まらなくて、
その事で心がいっぱいになって、バイト中も、食事中も、はたまた夢の中でも、
気付いたら土壁のことしか考えられなくなってた。
そんなこんなで、色々お世話になっている大工のWさんに協力してもらって、
土壁の塗り方を教わった。
まず、家で使っていないヨシズを長方形(黄金比)に切って、
動かないように薄い貫を打ちつけた。
できるだけ廃材で作ろうと、家の周りにあるもので下地を作った。
そして土壁の準備。
土・藁・砂を混ぜて一年近く寝かしたものを、スコップで掘り起こす。
これは左官用の土で、Wさんに分けてもらった。
別にその辺にある粘土質の土でも構わない。
土に水を入れ、藁スサをダマにならないようにパラパラと入れる。
これは、つなぎの役割をしてくれる。一般の住宅に土壁を塗る場合いは、
ここに「つのまた」とよばれる海藻糊を入れるが、
そういった強度は今回は求めないので省いた。
混ぜてるととにかくよく粘る。一年間寝かしている内に土が発酵して粘りが出たから。
こねてるうちになんとも懐かしい気持ちが蘇ってきた。
こねあがったら、素手で一気に塗ってゆく。一回仕上げ。
ヨシズに擦り込んで、5ミリくらいの土を塗る。
泥遊び・・懐かしい気持ちは子供の時の泥遊びだ!
夢中になって遊んだ記憶が蘇って、身体がカッと熱くなった。
コテを使わないで、素手で微妙な模様をつけたり、
はたまたハケを微妙に水で湿らして、落ち着いた壁の感じを演出したりした。
左官仕事は誰でも楽しめる反面、もの凄く奥が深くて面白い。
壁の色や素手の模様一つで、壁の印象をガラッっと変えてしまう。
日本庭園や空間芸術の類だと自分は思う。
まぁ仕上がりは実際に見ないと分からないので、とりあえずこんなもんで。
これに天竜川で拾った流木を足につけて完成予定。
これと同じものをあと2つ作る。
壁ができてそろそろ帰ろうと思っていたら、隣の畑で働いていたお婆さんが、
「きゅうり余ってない?よかったらどうぞ。」
なすときゅうりを沢山持ってきてくれた。ありがたい。
虫食いはあるけど、新鮮でまだトゲがピンピンに尖ってた。
野菜も土からできてるんだ。
そしてその野菜は、自分の心と身体を作ってゆく。
土壁と野菜がダブって見えた。
そうか・・自分も土なんだ。
身体の中の土くれが、自分にそう語りかけた。
土が血に溶けて、それが自分の身体をグルグル回ってるんだ。
土と野菜と自分が重なって、一つになって嬉しくなった。
空を見上げると、東の空にまぁるい月。
月の柔らかな青に包まれてゆく。
ふぅーーー・・ゆっくり深呼吸。
柔らかな青と、土くれの身体が混じり合って、秋の夜に溶けていった。
自分とは「自然」の「分身」のこと、
日々の暮らしの中で、それを体感できることが嬉しいと思った。
by tuna_life
| 2007-08-27 02:00
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お知らせ!
4月に中川村に引っ越します。渡場の信号から、走って5秒の家です!
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